〜第4回日本通所ケア研究大会研修報告〜


デイサービスセンター ビハーラ 相談員 藤田 康雄

 私は8月25日、26日と2日にわたり広島県福山市にて、日本通所ケア研究会及び福山認知症ケア研究会主催による第4回日本通所ケア研究大会が開催されたので、参加することとなりました。テーマは「介護予防プログラムの充実化を図る」で介護保険の改正に伴い、変化してゆく通所ケアがどうあるべきか、そして、どう生き残りをかけるかが話し合われました。

 数多くの講習が用意され、どの講習を受けようかととても悩みましたが、私がその中で特に興味を惹かれたのは、「通所サービスにおける口腔ケア・口腔リハビリの実際」でした。口腔ケアは私の中の勝手なイメージですが、どこか見過ごされがちなような気がします。自身の口腔を気にすることはあっても、他者の気づきというのは少ないのではないでしょうか? 口腔は食物の摂取をするだけでなく、発音、呼吸、と多くのことを担っています。人が永い人生を生きていく上で、また、人として質の高い生活を営んでいく上でも非常に重要な器官と言えます。その器官の機能低下を招いてしまうと摂食機能や発音、QOL全般を著しく低下させる結果となります。そういった意味でも口腔ケアは生活の質を維持していくためだけでなく、種々の疾患を予防すると共に介護予防にとっても不可欠なものと言えます。

 講習では実際の現場での口腔ケアのアンケートをとっており、それによると要介護状態が要支援・自立の方は口腔ケアが自立していると思われがちですが、実際にできているかといえばそれは別の話で、3割近い人がよくできていないのが現状だそうです。また、通所ケアでは口腔ケアをできている人は自立と思い込んでしまいますが、やはりそこは介護者が確認する必要があるとのことでした。ある通所ケアの利用者さんは口腔ケアが自立と思われており、下顎義歯の存在は知られていたのに、上顎義歯の存在を知られておらず、口腔ケアをしていたのにも関わらず、そのまま放置したため、義歯が溶けたり、自歯が抜けてしまうケースもあるそうです。利用者さんの表情は普段よく見る機会が多くあっても、口腔内を常にみるということは少なく、意識して相手のことを観察しなければなかなか気付くことはできません。

 私たちのデイサービスでも昼食後の口腔ケアは欠かしませんが、全員の口腔を隅々まで綺麗にするというのは業務に追われ必ずしも100%できていないかもしれません。やはり手遅れになる前に常日頃からの積み重ねがないと急には対応ができませんので、スタッフが意識を統一して利用者さんのQOLに関わる重要な問題であると認識する必要があります。

 口の中は人に見せるというのは少し恥ずかしく、抵抗がある方も多いと思います。また、口腔ケアが面倒くさい、習慣がないというお年寄りの方もいるかもしれません。しかし、だからといってそのままの状態で放置することが、どんなに恐ろしいことになるか介護者がしっかりと理解して伝えていかなければなりません。介護者が一歩踏み込んで関わりを持つことから口腔ケアの第一歩が始まるのだと思います。この研修を通して学んだことを今後の現場で活かして、通所ケアを利用される方の健康の増進に努めていきたいと強く思いました。


 

第4回日本通所ケア研究大会研修報告


認知症デイサービス ビハーラ 介護職員 渡邉道一

 私は今年の4月から2Fの認知症デイサービスビハーラで介護職員として働かせていただいております。

 8月25、26日の2日間、広島県福山市で開催されました第4回日本通所ケア研究大会に参加してきましたので、その一部をみなさまにご紹介させていただきます。

 JR松山駅から午前5時9分発の特急に乗り出発したのですが、直便がないため岡山でのぞみに乗り換え予定でした。しかし、福山へ行くのは初めて。また、駅は大きく分刻みでたくさんの電車が行き来しています。そのため、乗り違えなんと広島市まで行ってしまったのです。どうしたらいいいのか分からず、とりあえず駅員さんに相談してみました。すると本当は追加料金が発生するとのことですが、こっそりあの電車に乗りなさいと言われました。いい駅員さんに出会えて本当に良かったです。この事実がバレましたら駅員さんに迷惑がかかってしまいますので、皆さんご内密に…
  しかし、早めに出発したおかげでどうにか無事開会式に間に合いました。ホッ。

 1日目は、介護保険制度の改革について、通所サービスにおける口腔ケア・口腔リハビリの実際、生き残りをかける変革の時代という3つのテーマについて講演を聞きました。一番興味を寄せたのは、妹尾先生のお話でした。福祉サービス事業所は、平成10年4月の介護保険制度施行に伴い、民間企業も参入してきたため、ずいぶん増えました。しかし、その一方で措置から契約になり、いいサービスを提供している事業所をみなさん選択されるため、閉鎖している事業所もあります。また、平成18年4月の制度見直しでは、介護保険にかかる予算の増大に伴い、国民の負担(増)、事業所への報酬(減)、なお、通所部門が一番の減収となっております。やはりこれからは職員個々の質を向上し、サービスの質を上げた事業所が生き残っていくと実感させられました。

 その日の夜は、明日の研修に備え8時には休みました。なーんてウソウソ…。第2の目的であります社会勉強。しっかり勉強してきましたよ。

 2日目は、認知症ケアの考え方と実践、認知症介護の新しい取り組みという2つのテーマについて講演を聞きました。ここで痛感させられたのは、認知症の方をケアするにあたり、いかにアセスメントが重要かということでした。2年間入浴拒否されてきた方が馴染みの入浴環境にすることにより入浴されたという事例を聞きビックリしました。普通の生活を継続していただくため、その方の状態・状況等の把握は、絶対に必要だと思いました。

 最後に、今回の研修を通して認知症ケアの奥深さを痛感させられるとともに、生き残っていくにはやっぱり質だということを実感させられました。デイは今注目されています。いろいろ新たなケアの試みを取り入れる等、変わらないといけないなと思いました。

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