生きているだけでまるもうけ

デイサービスセンター ビハーラ 看護職 水田 美由紀

 私はビハーラでリハビリを担当させて頂いております。怪我や病気あるいは、老化による筋力の衰えなど、年を重ねると色々な問題がでてきます。人は、みな元気で長生きしたいという願望があります。それは、「風邪を引かないように」とか「転ばぬように」と常に言葉の中に含まれているような気がします。

 ここでビハーラの利用者さんのお話をさせて頂きます。Sさんは、昨年のビハーラの夏祭りに杖なしで盆踊りを踊られました。以前は見学する側だったのですが、一つの目標を持つこと(杖なしで踊ること)で参加される側になったのです。利用時のリハビリや、ご自宅での努力が実を結んだということです。私はSさんから目標を持つこと!それが生きていく上で生きる力になることを学んだ気がします。ちっちゃな目標でいいんです。その方その方にあった夢や希望がきっとあるはずです。

 ビハーラでは、毎月の外出や習い事、お楽しみゲームなど盛りだくさんです。Yさんは朝の体操時も傾眠状態でリハビリ時での足運や気力面でも心配がありました。絵てがみ、習字も最近は参加されず、スタッフの声掛けにも横に首を振るばかりでした。ところが、春の訪れを感じる頃より「やってみよう」という前向きさが現れたのです。一人のスタッフの声掛けによるものでしたが、諦めない関わりがYさんのやる気を奮い立たせた。はがきいっぱいに描かれたおひな様が本当にステキでした。

 私事で恐縮ですが、四年前から義母との同居となりました。利用者さんとの関わりや対応では自分なりに笑顔を心掛けてやってまいりましたが、家ではどうでしょうか。頭では分かっているのについつい義母のやる気を嫁としての私がつみとっていたということもありました。今は義母の立場に立つことを心掛けています。

 「前は出来ていたのに今は出来なくなった」よくそういう言葉を耳にします。年を重ねるということはそういうことなのに受け入れられないのでしょうね。それが、戦前戦後を生き抜いてこられた方のプライドのような、そんな気がするのは私だけかもしれませんが。ただひとつ言えることは、ビハーラにいらっしゃる利用者さんは、若々しくお元気で明るい方たちです。休みをとって出勤すると、「変わりなかったの」と家族のように言葉をかけて下さったり、あるスタッフは、「あんたが居ないと寂しかったよ」の言葉に勇気づけられたり。心がホワっと温かくなるんですね。

 私は、皆さんの笑顔が大好きです。その笑顔を見るためなら何だってしようと、昨年NHKのど自慢に挑戦致しました。「惜しくも」本選には出場できませんでしたが、必ず生きている内に夢を果たしたいと思います。予選突破まではこっそりと内緒で!!それまでどうか長生きして私の晴れ姿を見てくださいね。

 ”生きているだけでまるもうけ”私の大好きな言葉です。これからもみなさんと共に。お付き合いくださりありがとうございました。

 
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