ビハーラにおいでよ 【 シリーズ No.6 】

一人の笑顔に出会えたら

看護師 水田 美由紀

 今日も1日元気で過ごしたい。皆さんが願う事ですがなかなか思うようにいかないのが人生です。それがまたおもしろい!!

 私が常にビハーラで努めて気を付けている事は、笑顔での皆様とのコミュニケーションです。月に1度は外出や催し物を取り入れ、自然とふれあい、心と体のリハビリなど刺激的な日々もあります。その中で利用者の方たちと一緒に喜びや楽しみを共有する事ができます。普段関わりの少ない方たちとの会話は、幸せなひと時です。それを望んでいます。

 私はビハーラ以外のデイサービスを知りません。ですから他の施設と比べてどうかと思った事もなく、ただ今利用して下さる方たちが好きという率直な思いからです。
 自分が勤めているからではなく、私自身が年をとってどうしてもらいたいかという介護の原点にたった時に「こうしてほしい」と言えるビハーラであってほしいと常に思います。

 私の中で今の状態が本当に利用者様の居心地の良い場所になっているか?という問いに「出来ている」とは言えない部分があります。もっとお一人お一人の心にそった介護ができればいいなーと常々思っているからです。時間的、人員的な余裕など考えるとどうしても無理がいきます。

 今の現状を理解し、和を持ってやっていくには職員間のコミュニケーションが必要”大”になります。うまくいかない時は立ち止まり、みんなで考え、支え合い、良かったと思えた時にはみんなで喜びを共有しながら一人でも多くの笑顔に出会えたらすばらしいビハーラになります。その為にも日々努力しましょうね、仲間たち!

今、ふと思う事

作業療法士 宮川 志絵

 ほとんどの人が、「北風と太陽」というイソップ童話を聞いたことがあると思います。(あらすじ)は、旅人が歩いていると、北風と太陽が旅人の着ているコートをどちらが先に脱がせられるか勝負しようと言いました。始めに北風が強い風を旅人に吹きつけましたが、旅人は、コートが飛ばされそうになったので、しっかりとコートを抑えました。今度は、太陽がニコニコ笑顔で旅人を照らすと、暖かくなって旅人は自らコートを脱いだという単純なお話です。しかし、この話は私たちにとって深い意味を持つと思うのです。

 コートは人の心を表します。「北風」がどんなに強い風を旅人に吹きつけても、心を閉ざしているときは強い言葉や力ではどうにもできず、余計に心を閉ざしてしまいます。反対に「太陽」が笑顔で旅人を照らすと、相手は気持ちが安らぎ心を開くのです。この童話に出てくる「北風」と「太陽」が私達のような職員で、旅人が利用者さんになります。私達が肩の力を抜いて優しく接することができれば、利用者さんに心を開いてもらえるだけでなく、想像もしなかった力を発揮されるかもしれないのです。

 これは、今年の2月に胆嚢の手術で入院中に脳梗塞を起こし、回復期の病院に入院していた同じ職種の夫から聞いた話です。作業療法士として仕事をしている時には出来ていたつもりでも、いざ自分が患者の立場になってみると、姿勢や立ち上がりを誘導される時に車椅子の肘置きやスタッフの腕を掴んだその手を強引に外され重心を移動させられ恐怖を感じたと。改めて私も含め自分の職場をみてみましたが、夫の立場になってみると、夫が言っていたような事を感じている方がいらっしゃるかもしれません。

 ですから、これからもっと気を付けて対応しなければと思っています。ただ、みんなを明るく照らす「太陽」も素敵だと思いますが、私は暗闇をそっと照らす優しい月明かりのような存在にもなれればと思う今日この頃です。

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