「健康寿命」という言葉をご存知ですか?

居宅介護支援事業所 ビハーラ
芝 洋子 ・ 峠 幸延

健康寿命とは、健康上の問題がない状態で日常生活を送れる期間のことです。平均寿命と健康寿命の間には、男性で約9年、女性で約13年の差があります。誰もが最後まで、健康でいきいきとした生活を送りたいと思っています。健康寿命を延ばしましょう!

自立度の低下や寝たきり、つまり要支援・要介護状態は健康寿命の最大の敵です。そしてその要状態は健康寿命の最大の敵です。そしてその要因の第1位は「運動器の障害」だということをご存知ですか?

運動器とは、骨や関節、軟膏、筋肉、神経等の総称です。運動器のいずれか、あるいは複数に障害が起こり、「立つ」「歩く」といった移動機能が低下した状態を「ロコモティブシンドローム(略称:ロコモ和名:運動器症候群)」と言います。今回は、この「ロコモティブシンドローム」についてご紹介させて頂きます。

【ロコモの原因】

運動器も老化によって衰えていきます。ただし、ロコモには運動不足や栄養の偏り、肥満、やせすぎなど生活習慣も大きく関わっています。エレベーターやエスカレーター、自動車など便利な移動手段の利用によって、現代人は体を動かす機会が減る一方です。運動習慣のない生活を続けていると、徐々に運動器は衰えていきます。

【痛みの放置はロコモの危険性を高める】

「腰が痛い」「膝が痛い」「背中が丸くなった」などの症状があっても、本人も周囲も「年のせいだから」と思いがちです。しかし、放置していると運動器の衰えはますます進行し、ロコモの危険性が高まります。ロコモと特に関係が深く、高齢者に多い運動器の病気には、「変形性膝関節症」「変形性腰椎症」「骨粗しょう症」などがあります。すでに腰や膝に痛みやしびれなどの症状がある場合は、整形外科を受診し適切な対処が必要です。

【ロコモをチェックしよう】

ロコモかどうかは、次の「ロコチェック」で簡単に調べることができます。7項目のうち、1つでも当てはまる場合は、ロコモの心配があります。

01 片脚立ちで靴下が履けない
02 家の中でつまずいたり滑ったりする
03 階段を上がるのに手すりが必要である
04 家のやや重い仕事が困難である(掃除機の使用、布団の上げ下ろしなど)
05 2s程度の買い物をしてみ使える事が困難である(1リットルの牛乳パック2個程度)
06 15分くらい続けて歩く事ができない
07 横断歩道を青信号で渡り切れない

【ロコモを予防するには】

ロコモを防ぐには、運動によって骨や筋肉に適度な刺激を与えることが大切です。筋肉は高齢になってもつけることができます。特に足と腰のまわりの筋肉を鍛え、丈夫な足腰を維持することがカギとなります※1。
スクワットや腹筋など軽い運動でよいので、毎日継続して取り組みましょう。

また、運動器の機能を保つには、炭水化物、脂質、たんぱく質、ビタミン、ミネラルの「5大栄養素」を1日3回の食事からとることも不可欠です。特に高齢者では、ロコモを進行させる「サルコペニア(筋肉減少症)」などを招く「低栄養」に注意が必要ですが、なかでも筋肉をつくるために不可欠なたんぱく質の不足が指摘されています。たんぱく質を多く含むのは、肉、魚、卵、乳製品、大豆製品です。毎日の食事の中で積極的にとりましょう※2。

※1 すでに膝や腰などに痛みなどの症状がある人や治療を受けている人は、自己判断で運動を開始すると、症状が悪化する場合があります。必ず医師に相談してください。

※2 腎臓病などがある人は、特にたんぱく質の摂取を制限されている場合があります。持病(既往症)があり治療中の人は、必ず主治医に適切な食事について相談してください。

【あとがき・・・】

いつまでも 自立した生活をする為に、要介護状態をまねく病気についての予防法や適切な対処法を 今後もご紹介させて頂きます。

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